同一労働同一賃金の対策が進んでいないという中小企業も、いまだに多いといわれています。
対策が進まない理由の一つには、「いまいち同一労働同一賃金にメリットが見出せないから」というものがあるのではないでしょうか。
ここではそんな人に向けて、同一労働同一賃金のメリットについてご紹介していきます。
非正規雇用労働者のモチベーションが上がる
差別的な取り扱いを受けていた非正規雇用労働者には、モチベーションはそれほど高くない人が多いです。
このまま勤めていても先が見えないため、「いっそ退職して別の企業に……」ということも検討しているかもしれません。
そこで、同一労働同一賃金で待遇を見直すことにより、モチベーションを高めることが可能です。
日ごろの労働生産性が上がり、優秀な社員が他社に流れてしまうといったことを防ぐことができます。
正規雇用労働者と非正規雇用労働者の業務内容にそれほど差がないという企業ほど、この影響は大きいといえるでしょう。
社外からの評価が高まる
同一労働同一賃金に真摯に取り組めば、社内はもちろん、社外からの評判も高くなります。
ホームページや会社説明会といった場所ではもちろん、さまざまな機会にプラスの評価を得やすくなります。
企業の価値を高めることになり、優秀な人材も集まりやすくなるといった効果もあるのです。
逆に不合理な格差を放置していれば、社員から訴えられるリスクがあり、悪い意味で企業名が広がる可能性があります。
企業の口コミ・評価を掲載しているサイトや、SNSといった場所では、企業への悪い評価も容赦なく書かれることになります。
炎上すれば、取引に深刻な被害が出ることも考えられるのです。
同一労働同一賃金に取り組むことで、社外の評価が落ちることも防ぐことができるのは、十分なメリットだといえるでしょう。